初心者のフラメンコ?…セビジャーナスの知られざる本当の世界【その1】

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今回は、日本でフラメンコを習っている人がほぼ例外なく一番最初に習う曲。

『 Sevillanas セビジャーナス 』を紹介します。

ある意味で日本で最も踊られていると言えるこのセビジャーナスですが、
初めて習う曲、というだけで『初心者向け』とか『簡単な曲』と思われがちなんですが、

実は (゚o゚;;

踊りの達人達から言わせると

『セビジャーナスの中には踊りの全てが詰まっている』なんて言わせるほど

難しくて深い曲でもあるんですよ!

えっ??

意外に思った方も多いかもしれませんね。

つまり、


日本で一番誤解されている曲がこのセビジャーナス。

今日はこのセビジャーナスをじっくり解説していきますよ )^o^(

まずはその名前から、

セビジャーナスという言葉は、
『Sevillana(s) セビージャの、セビージャの人 』の意味の単語の複数形です。

名前の通りまさにセビージャの曲!

では早速、本場のセビージャでどんな風にセビジャーナスが踊られているのか見ていきましょう!

以前のブログで『ブレリア』や『ファンダンゴ』がバルや道端なんかの日常生活の中で
自然発生的に歌われたり演奏されたりする事は書いたんですが、

このセビジャーナスはそれとはまた少し違います。

タブラオ(フラメンコのショーを見せるレストラン)に行けば??

うん。

もちろん、タブラオに行けば間違いなく観れるんだけど、

スペイン中の人が知ってる最も有名なセビジャーナスが踊られる場所があるんです!

 

ただしチャンスは年に一回だけ!!!

年に一度、スペイン中がセビジャーナスに振り向く日

 

それが Feria フェリア なんです!

 

訳すと 『お祭り』

もしかしたら、初めてこのフェリアという名前を耳にする人もいるかもしれませんね。

フェリアは、毎年4月後半に6日間に渡って開催されるお祭りで、
正式名称は La Feria de Abril  4月のフェリア(お祭り)、
または Feria de Sevilla セビージャのフェリアと呼ばれます。

このフェリアはアンダルシアの各都市で開催されるんですが、
中でもセビージャの春祭りはダントツに有名なんです。

 

それはなぜかというと、ズバリその華やかさです!

本番の数ヶ月前から街の衣装屋や雑誌・カタログ、TVと
あらゆるメディアでフェリア用の最新衣装や髪飾り、髪型なんかが紹介されて、


なんとファッションショーまで開催されるんですよ!

この時期、街を歩くと通りに面したガラスケースにフェリア用の衣装が

ズラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ズラッズラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

と並びます。 (^◇^;)

女性陣は完全に目がハートになってます。

心なしか商店街も普段より混んで感じるなぁ。

さて、そのフェリア会期中は、テーマパークの様なフェリア会場が出現します!

会場はもちろんセビージャ市内。

トゥリアーナ地区から歩いて15分くらいのロス・レメディオスという地区です。

そして、会場に近ずくと数百メートル先からでもはっきりと見える、
電飾で飾り付けられためちゃくちゃ大きいアーチがあるんですが、

それが、Arco de Feria フェリアの門というフェリア会場の入り口。

このフェリアの門、フェリアの前日から当日に日付が変わったまさにその瞬間に

 

パーーーッ

と何百万個という電飾が一斉に点くんです。


ウワァーーーー

その瞬間、フェリアのスタートを待ちきれず集まった群衆から起こる大歓声!!!

ライトアップの綺麗さも、人の歓声もまさに圧巻ですよ!


そして、門をくぐるとそこは別世界!!!

大人から子供まで楽しめる遊園地です!

会場内の地図を見ると、
ものすごく広い敷地が出し物?ごとに区分けされて、
観覧車や出店がたくさん出る区域と、Caseta カセタと呼ばれる
仮設の小屋が所狭しと立ち並ぶ区域に分かれています。

 

出ました!! 

 

 

カセタ!!

会場内のカセタの数は100軒をかるーく超えるんですが、
このカセタこそが今回お話するセビジャーナス の発信地!

このカセタには、仮設とはいえ普通のバル並みの設備があります。

(唯一店舗と違うのは床がタイルでなく土むきだしという事だけ。)

ビールやワイン、タパスは当たり前!飲食もかなり充実しています。

それもそのはず、このカセタの多くは街のバルが運営しているんです。

他にも普段は全く別の仕事の仲間内で出資したり、
サッカーとかの同好会(ペーニャ)が集まったりしてカセタを出店しているんです。

みんな日々を忘れ楽しんでやっている感じ。

中学や高校の文化祭で友達同士で出店してる、あの感覚に近いのかも。

さてこのカセタが普通のバルと違うところ。

都市によってあり方が違いますがセビージャのカセタは入場料を取るところが多いです!

中には紹介がないと入れない店も。。。

なかなか面倒くさい人間模様が展開されたりします(−_−;)

このあたりが短期間で行く旅行者には『閉鎖的』なイメージになってしまうんですけどね、、、

でも安心してください!!

Publico プブリコ っていう表記があるカセタは入場料も紹介もなくても、
誰でも入って楽しめる場所だから、知り合いがいなくてもOK!!!

早速、店内に入って周りを見渡すと
オシャレをした男性やフラメンコ衣装の女性たちがお酒を片手にタパスを食べたり話したりしながら、

その脇では、、

 

オオォ!!!

 

セビジャーナス を踊ってる!!!!

多いときは店内にいる人全員。

少ない時でも2、3組は踊っているんです!

実はこのカセタがある地区に入った瞬間から各カセタの内外を問わず音楽に合わせて踊る
数えきれないほどの Pareja パレハ( ペアで踊る人 )が嫌でも目にはいいてきます!!

いわゆるディスコとかクラブのイメージですね。

※ちなみにスペインのディスコ、クラブは結構な年齢の人でも普通にいます。

あれがそのままセビジャーナスになってる感じ。

格好は本当に自由気まま。

特注のフラメンコ衣装にマントンやシージョと呼ばれる刺繍入りの飾り布を巻いたり、

ペイネタという誰でも思い描くようなフラメンコの髪飾りを装備したバッチリ衣装の人もいれば、
ポロシャツにジーパンのカジュアルな格好の人もいてみんなが同じ曲に合わせて踊っている!!!!

それがセビジャーナスなんです!

普段はCDなんだけど、たまに生演奏のバンドがくると一気にハイテンション。

 

ジャララーン~

とギターがなった瞬間に『よっシャァ』みたいな感じで目が輝きます。

早速バンドに曲をリクエストするなんて光景もちらほら。

疲れたら一休みして、タパスやお酒で知り合いと話し込み、

好きな曲になると颯爽と立ち上がり、、、、
これを夜遅くまで繰り返します。かなりの体力勝負。

自分も気づいたらクタクタになってた事が何度もありました。 (^^;;

さぁ

このフェリアの雰囲気とそこでセビジャーナスを踊る人たち、
なんとなく想像してもらえましたか???

次回はいよいよセビジャーナスの歌詞、曲、そして踊りについて
解説していきたいと思います!

つづく